ワインは、原料であるブドウに含まれる糖分を、酵母によりアルコール発酵させて造る、
醸造酒であり、単発酵酒です。
※原料に含まれているデンプンを、一度ブドウ糖に分解してからアルコール発酵させた、
清酒やビールは、複発酵酒です。
※ワインに、アルコールや甘味・香りを加えて仕上げる、ポート、シェリー、ヴェルモット等は、
混成酒に区分されます。
※ワイン等果実を原料にした醸造酒を加熱し蒸発させて、その香味成分を集めた蒸留酒は、
ブランデーです。
ワインの特性として、
ブドウのみを原料として作る(水も足しません!)こと
ブドウの品質が、ワインの味わいにダイレクトに反映されること
が挙げられます。
※イギリスや日本では、ブドウ以外の果物から作った醸造酒を、「フルーツワイン」と呼びます。
ゆえに、元来、ワイン醸造とブドウ作りは、とても密接な関係にあり、
ワインは、地域性を色濃く反映した農産物でした。
地域によって、栽培されているブドウ品種も違えば、
収穫のタイミングや醸造方法も、大きく異なっていました。
当然、それぞれ多様な個性を持ったものとなり、
ブラインド・テイスティングによって、ワインの産地を論理的に類推することも、
今より容易だったようです。
しかし、
同じ生産者が複数の国でワインを造り、
著名な醸造コンサルタントが、世界各地のワイナリーを指導して回り、
世界的な批評家が、ワイン価格に影響力を持つようになった
昨今においては、
世界的にワインの味わいが画一化してきている
とも言われています。
私達「ワイン飲み」が、
批評家の付けたワインの点数や、ブランドイメージだけにとらわれ過ぎず、
自分の飲みたいワインを自由に選び、素直に表現していくことが、
元来ワインが持っている多様性 、それぞれの個性を守り、
より楽しい飲み物とするのに、大切なんでしょうね。
(酔いどれ店主)