参加してきました!2月2日東京ワイン会【by K】

はじめまして。

酔いどれ店主の酔いどれ仲間Kです。
店主に誘われ、2/2に恵比寿のレストラン『グリニッチ・ミールタイム』さんで開催されたワイン会に参加させていただきました。

 

解放感のあるこじゃれたレストラン。
この日のワイン会のお題目は、ブルゴーニュ白ワインの飲みくらべ!
赤の飲み比べはよくありますが、今回はシャブリからマコンの主要白ワインを一気にテイスティングできる、ちょっとマニアなシャルドネ祭り(笑)

冬空に白ワインかぁと思っていましたが、なんとなんと当日は素晴らしい天気!気温も3月下旬から4月並みとポカポカ陽気で、まさに白ワイン日和!これは期待できますね。

初めての投稿は、そんなポカポカ陽気の日に行われたワイン会の感想を綴ることから始めたいと思います。

 

テイスティングしたワインはこの5種類。
①シャブリ 1クリュ ヴォグロ(2010 ジルベールピク)
②リュリイブラン V・V(2009 ヴァンサン・ジラルダン)
③プイィフュイッセ V・V(2008 ジャック&ナタリー・ソメーズ)
④サントーバン 1クリュ アンレミイ(2009 ヴァンサン・ジラルダン)
⑤ムルソー 1クリュ レ・ペリエール(2009 ヴァンサン・ジラルダン)

 

飲む前は、ムルソーとプイィに興味深々!
(なぜかというと、お値段高いから(笑))
ブルゴーニュの白をこれだけ並べて飲む機会はないので、楽しみです。
ではテイスティングを始めましょう。

 

まずは①のシャブリから。

香り。グラスに鼻を近づけると、レモンライムの鮮やかな柑橘系の香りが鼻孔をくすぐる・・・というよりも鼻孔をサッと駆け上がる感じ。
ありがちな樽を中途半端に利かせたシャブリでないことが一瞬でわかる。
そのあとにくるのは花と砕いた石から感じられる硬質感のある香り。上質のシャブリのニュアンスだ。
口に含むと・・・舌の両側に鋭い酸味を感じ、舌をきゅーっとしめあげる。これはすごい酸だ!と思いつつしばし口の中で回してみる。酸はここからが大事。残念なシャブリは酸味のあとにちょっとしたエグ味を感じることが多いが、これは違いました。
舌で感じた酸が、これまた脳天からす~っと爽やかに抜けていくようで、シャープな酸と爽快さが併存するバランスのよいシャブリですね。
かのシラク元仏大統領が、旨さのあまりにピクにお礼の手紙を書いたと言われるのも納得です。
シャブリの酸とキンメリジャンを体感したいときにはもってこいの1本でしょう。
樽をきかせていない分、生ガキはもちろんのこと、ポン酢なんかとも合いそうです。白子とかとあわせて。キンキンに冷やして鱈チリもいいな。
(でも痛風の持病をもつ私は気を付けないと・・・)

 

つぎは②のリュリィ。
リュリィは、クレマン以外はほとんど飲んだことがないので、シャブリのような先入観がありません。これは楽しみ。
色はさきほどのシャブリと比べてやや黄色味をおびていますが、淡いイエローという感じでそんなに濃くはありません。
香りはグレープフルーツ、レモンにまざって少しナッツの香り混じっていますが、素直で爽やかな印象です。

飲んでみる。
シャブリと比べて酸味は穏やかながら、しっかりとしたミネラルを感じることができます。
味わいは香りそのままに、素直で爽やかな酸味が特徴で、これは何杯でもいけますね。
さきほどのシャブリはステンレスタンク100%熟成ですが、こちらは500Lの大樽で熟成しているのでやわらかいのでしょうね。
生産者のジラルダンも「自分が求めているワインだ。またもう一度飲みたいと思わせるワインだ」と言っているそうですが、よくわかります。
夏の昼下がりに、デニムとTシャツでくつろぐ女性を思わせる、普段着の飾らないワインですね。しかし、裏を返せば飾らないということは本質が露になる・・・ということですから、このリュリィにように飾らないことこそ本当のおしゃれなのかもしれません。

 

そしてお待ちかね③プイィフュィッセ。
色からして明らかに前者2種とは異なり、黄金を帯びた少し緑がかったイエロー。
当然樽の使い方が気になります。
ブルゴーニュのシャルドネは樽をよく使用する新世界のものと比べて酸が高いため、樽の使い方が難しいとされています。
香りは、柑橘系のアロマに加えて、やはりナッツや蜂蜜といったブーケが広がります。バランスはどうか?
樽由来のブーケは色ほどには強く主張せず、柑橘系アロマと渾然一体と化した上品な仕上がり。
どうやら、樽の風味が強すぎないように新樽比率を20%程度にとどめ、2-3年使用したアリエのオーク樽を使用し、MLF、さらには8か月間も澱とともに寝かせるそうです。
なるほど!このバランスの良さと一体感はそこからくるんですね~。

味わいは、これまた美味。ねっとりとしたコクのある旨味が口中に広がります。
旨い!
料理は、クリームコロッケや肉のクリーム煮などと相性がよさそうですね。
前菜から主菜まで1本で通せそうなワインでした。

 

④サントーバン
これもリュリィ同様あまり馴染みがないワインです。
そもそも場所はどこだっけ??というくらいな感じでしたが、個人的にはなんと本日一番のびっくりワインでした。

このサントーバン アンレミィはコート・ド・ボーヌ、いや世界を代表する白ワインの銘醸地ピュリニーモンラッシェと隣り合わせで、文豪デュマをして「跪いて飲むべし」と言わしめたグランクリュ:モンラッシェとわずか数百Mの距離。しかも標高もほぼ同じという極めて恵まれた場所にある畑です。
それがモンラッシェの何十分の一の価格で飲めるというのだから驚きです。ワイン会に参加していた方が「まるで銀座と新橋ですね」と言われていましたが、まさに言いえて妙!サラリーマンのモンラッシェと言い換えてもいいかもですね(笑)

そしてかなりの期待を込めていよいよテイスティング。
バター、ブリオッシュの香りがさらに期待値をあげてくれます。
口に含むと感じるのは、まずはミネラルの硬質感。やや丸みをおびています。その感覚が持続しつつ白い花・蜂蜜・トーストなどの
気品ある味わいがおしよせます。
包み込まれるような爽やかな甘さも感じ、まさに今が飲みごろの素晴らしい白ワイン。
出汁の効いた肉じゃが、おでんなんかとあわせてみたいなと思います。
(最近、和食とワインのマリアージュにはまっています)

 

最後は真打⑤ムルソー。
言わずもがなですが、白ワインの代名詞の一つですね。グランクリュをもたないのが不思議なくらいです。ちなみに、今さらですが
本日の会費は5,000円。それで、上記4つの白ワインに加えてムルソー・1クリュ・レ・ペリエールが飲めるのはかなりお得。

とうことでムルソーに関しては、もう四の五の言わずにちゃっちゃと飲む。

2009と比較的新しいヴィンテージなので果実味がやや立ちすぎている印象はありましたが、厚みのあるボディと長く続く余韻、そして
口の中から沸き起こる至福感は他の4本と比べて明らかに別格です。熟成したら一体どうなるのでしょう??
考えただけ生唾ものです。

そういえばカミュの代表作「異邦人」の主人公もムルソーでしたね。
さしたる目的もなく殺人を犯したムルソーは、裁判官に対してその動機を「太陽がまぶしかったから・・・」って言っちゃう。
きっと彼はムルソー(ワイン)を知らなかったし、当然飲んだこともなかったんでしょうね。もし飲んだことがあれば、自分と同名のムルソーがもたらす至福感に感動して、もしかしたら悲惨な結末にはならなかったのではないか・・・という、まったくどーでもいいようなことも考えさせてくれるくらい奥深いワインでした。

 

以上、2月2日(土)に行われた、ワインスマート主催の東京ワイン会レポートでした。
ではまた、美味しいワインとおもしろいマリアージュなど、これからいろいろご紹介させていただきます!

 

(シニアワインアドバイザーK)

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